出来たことを考える
この考え方が、実は大事です
僕がかつて一度自分の人生を終わらせようと思ったとき、どんなことを考えていたか、というのは、実はまったく覚えていません
恐らく、もう衝動的に「あ、もう何もかもいいや」と思ってしまった、というのが正しいかな、と思います
その前後というのは、ブラックすぎる職場でメンタルをやられ、体調も崩し、休職せざるを得ない状況でした
それで何もかも嫌になり、どうせ生きていても、というような、そういう流れからの衝動的な行動だったと思います
今になり、その前後、自分の思考状態がどうだったのか、というのを考えてみると、常に考えていたことは
「以前できていたことができなくなった」
「一日何もできなかった」
「自分は役に立たない人間だ」
そんなようなことばかりでした
今、もし上記のような事を考えている人がいるなら、僕はどうしてもまずこれを伝えたい
「できなかった事は考えなくていい、できた事を考えるようにしてください」
これは実は、すごく大事なことだと思っています
鬱と不安障害になって感じたことは、本当に本当に「以前できていたことが、なぜかできなくなっていく」という事でした
とにかく、思考がおかしい、体調がおかしい
朝は起きられなくなる、夜眠れなくなる、夜中に何度も目を覚ます
食欲がなくなる、ため息ばかりで何をやっても楽しくない
この一部、今自分に少しずつ起きています
だから、今、これを書いています
鬱や不安障害、適応障害など、メンタルの病気で苦しんでいる人に、言いたい
「今日一日、できた事だけ考えるようにしてください」
こういう病気になると、できないことが増えます
確実に増えます
そして、それで更に心を病んでいきます
でも「できなくなる」ということは、この病気では当たり前に起きることなのです
できなくて、当たり前、って思ってください
できなくて「自分はどうなってるんだ、こんなこともできないなんて」という風に考えていくと、どんどん深みにはまっていきます。それだけは避けてください
できなくて当たり前なんです
むしろできなくていい。何もしなくていい
ただ、できた事を考えるのです
ほんの些細なことでもいいです
「ベランダの鉢植えに水をちゃんとあげられた」
「いつもは昼くらいまで起き上がれないのに、11時前に起き上がれた」
「外に出る気も起きなかったけれど、近所のコンビニまで買い物に行けた」
「一日食事をする気にもなれなかったけど、食パン一枚だけでも食べられた」
「本を少しだけど読めた」
などなど
本当に些細なことでいいんです
「◎◎ができなかった」
ではなくて
「◎◎が昨日できなかったけど今日はできた」
という風に、考え方を変えていくよう、試してみてください
そして、次の日それができなくても、別に気にすることはないのです
またできる日が来るので、その時に「あ、またできた」と思ってください
そういうことを積み重ねていくうちに、きっとまた少しずつだけど、できることが増えていきます
その小さな積み重ねが、いつか自分の強みになる、と考えてください
今は失業中の身だけど、僕は休職していたときは、もう駄目だと思いました。人生終わったな、というか、もう終わらせたい、楽になりたい、そんなことばかり考えていました。そんな僕でも、この「できた事を考える」積み重ねで、少しはましな状態になれました
だから、諦めないで、と言いたい
出来なくて当たり前だから、どうか気にしないで
そして、できた事を、できた自分を褒めてあげてください
少しでもメンタルの病気で苦しむ人に、この事が伝わってくれることを祈ります