Leica M4 + JUPITER-8 50mm F2
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今日もたまっていたフィルムのうち一本をカラー現像してみた
なかなかいい感じ
そこで、カラー現像のススメとして、備忘録的な感じで書いておきたいと思う
必要なモノ
・温度計…何でもいいと思います。水温30度を測るためのもの
・クリップ…2つ必要。フィルムを乾燥させるときにぶら下げるため。できればやや重さのあるもので、下にも重り的な意味も含めて2つ
・計量カップ、計量スプーン、漏斗…薬品を混ぜる時に必要。100均で十分
・現像液、定着液を入れるタンク…1L飲料のペットボトルで十分(ただし遮光された場所に保管すること。出来ない場合は遮光性のあるボトルに入れる)
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薬品
※ドライウェルを使わない場合は、水切りに極柔らかいスポンジなどを使っても可
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現像液・定着液の準備
あくまで自分のレシピ?です
発色現像液(液1)
ぬるま湯…600ml
発色補充液a…25ml
発色補充液b…12.5ml
発色補充液c…25ml
発色現像スターター…15ml
漂白定着(液2)
ぬるま湯…500ml
漂白定着液a…105ml
漂白定着液b…150ml
ドライウェル
水…1L
ドライウェル…5ml
手順
1.フィルムピッカーでフィルムのベロ出しをする。慣れれば簡単
2.フィルムを現像タンクに入れる
ダークバッグに、ベロ出しして先の細くなっている部分を切り落としたフィルム、ハサミ、現像タンクとリールを入れて、手袋をして作業。リールに巻き付ける動作は、できれば失敗したフィルムなどを使って、明るい所で何度か練習したほうがいい。慣れるまで見えない状態でやるのは結構大変。これ、いまだに失敗してフィルムにキズを付けてしまう時があります。フィルムはとても傷つきやすいので、とにかく慎重に。リールに巻く作業は慣れればそれほど苦なくできます
フィルムをリールに巻いたら、現像タンクに入れて蓋をする。光が入らないようにとにかく気を付けます
3.現像タンクをダークバッグから出して、いよいよ現像
自分はいつも浴室で作業しています。一番いいのはお風呂あがり。湯気がたくさんあって、ほこりを湯気が落としてフィルムに付着しにくいので
液1と液2は両方とも30℃にします
まず液1(発色現像液)をタンクに流し込みます。同時にストップウォッチ(スマホで十分です)スタート
最初の1分は連続撹拌します。タンクの棒を差し込んでぐるぐる回すと撹拌できます。その後、タンクに蓋をしっかりして1分ごとに4回上下にひっくり返して撹拌するのですが、自分は面倒くさがりで、液が漏れたり洗うのが面倒なので、最初の1分連続撹拌→その後1分ごとに15秒撹拌、でやっています。上下にひっくり返して撹拌するのは、液の濃度を均一に保つためのようですが、自分は15秒撹拌→ゆらゆら揺らして放置、の流れでやってます。これを7分間やります(自己責任の方法です)
その合間に1液のボトルに漏斗をセットしておいて、終わったら液をボトルに戻します。しっかり戻したら、流水で洗います(現像タンクの蓋は開けません)。最初の1分くらいは連続撹拌で洗って水を捨て、あとは流水で流しつつ、撹拌洗浄しつつ、という感じで水がきれいになるまで3分ほど洗浄します
水をしっかり切ったら、次は漂白定着液(液2)です。液2をタンクに入れ、同じく最初の1分を連続撹拌。その後1分おきに15秒の撹拌&揺らしを、10分行います
漏斗をさっと水洗いして、液2のボトルにセットしつつ、10分の漂白定着が終わったら液をボトルに戻します
先ほどと同じように洗浄します。時間は5分~7分くらいでしょうか。自分は結構アバウトです
水を全部捨てたら、蓋を開けてドライウェルを流し込みます。ドライウェルは使い捨てです。30秒~1分ほど漬けたら、取り出してフィルムをそっと取り出し、クリップで両端を挟んでぶら下げます。ドライウェルは界面活性剤で、水を落としてくれます。ドライウェルを使わない場合はここで柔らかいスポンジなどで水けをとります。水けを切らないと水滴の跡がフィルムに残りますので、ドライウェルを使うか、使わない場合は水を切る、という事を忘れずに
あとは1時間~乾燥させればOKです
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上記が自分がやっている一連の流れですが、セオリー通りでない部分も多々あるので、いろんなサイトを見てみるのがよいかもしれません
フィルムのスキャン
フィルムホルダーを使うとフィルムの状態によって像が少しゆがむ時があります。これ結構ネットでは批判的な意見が多いようで、フィルムホルダーなんて使うのはダメだ、みたいな感じなのですが、自分はそこまで気にしてません。ゆがみを少しでも無くしたい、スキャンの範囲をフィルムのパーフォレーション(穴)までスキャンしたいとか、そういう場合は無反射ガラス2枚に挟んでスキャンするといいようです
スキャンはプロフェッショナルモードで、お好きな解像度で。自分は大伸ばしする可能性も考えて大きめにしています(時間かかります)
プレビューしたあと、フィルムホルダーを使う場合は全選択ボタン、使わない場合はスキャンする範囲を自分で指定したあと、全選択ボタン。その後、設定ですが、重要なのは、下の方にある設定。基本的にすべてチェックを外していいと思います。特にアンシャープマスクは絶対にはずしましょう。自分の意図しないシャープネス(エッジの際立ちなど)がかかります。かけたければ後で画像処理・レタッチソフトを使ってやればいいかなと
発色現像液、漂白定着液の廃棄とその目安
これはそのまま流すわけにいかないので、新聞紙など紙に吸い込ませて燃えるゴミとして廃棄するのが一般的かと思います
詳しくはお住いの自治体に問い合わせてみるとよいかと思います
さて、発色現像液、漂白定着液の廃棄の目安ですが、いろんなサイトを調べてみたところ、だいたいこれくらいが目安みたいなので記しておきます
発色現像液
フィルム約10本、2週間くらい
漂白定着液
フィルム約15本
両方ともに、上記以内でも、うまく現像できなくなってきたら廃棄、というのが一般的なようです
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以上がカラー現像の流れです。これ、コスト的にはかなりよいと思います
今は現像に出すと(現像のみ)一本700円~かかってしまいます。データ化すると解像度が低い画像にしかならず、でも現像と合わせて1300円くらい。自家現像だと薬品など最初にかかる費用はありますが、ネットでの情報によると1本あたり70円以下でできてしまいます。現像のみで考えてもフィルム一本につき600円ちょっとの節約? になります。データ化も入れたら1200円以上お得。そのぶん新しいフィルムも買えるし、やらない手はないかな、と思います
後日、モノクロ現像のほうも自分の手順を書いてみたいと思います
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今日のメンタルポイントは65点。なかなかよかった